前田慶次(1542?~1612?)

cvうえだゆうじ(大沢事務所)
 
設定年齢:25歳
 
身長:210cm
 
使用武器:二又矛
 
二又矛
 
琴柱矛
 
皆朱槍
 
戦神楽
 
天之瓊鉾
 
剛鋒仁王尊
 
一人称:俺
 
「利」よりも「風流」を好み、
異形の姿形や異様な振る舞いをして、
人を脅かすことを好んだ名高い傾奇者(かぶきもの)。
主君であり叔父の前田利家を水風呂に入れ、
そのスキに出奔してしまうなど、
破天荒な逸話は数知れず。
しかしひとたび戦場に出れば、
愛馬松風にまたがり、
比類なき豪傑ぶりを見せる戦さ人として活躍した。
 
 

「シナリオ集」

 
 
1「伊勢長島殲滅戦」(1574)
 
オープニング“傾奇者二人”
 
孫市
「ふー。まだ戦は始まらないか。やれやれだ」
町娘
「いったー!
 ちょっと、あんた! 何考えてんのよ!」
孫市
「おいおい、そんなに興奮するな・・・・・・よ?
 心からお詫びする。だからそんな顔しないでくれ。
 せっかくの美人が台無しだ。
 君の痛みはそのまま信長に返そう。
 俺は孫市。戦国の魔王から必ず君を守ってみ・・・・・・グェ。
 ったく・・・・・・女運もない、か。 ・・・・・・でか」
慶次
「ほーう、いいモノ持ってるねえ」
孫市
「あ?」
慶次
「うむ。あんた腕前もよさそうだ。それに面構えもいい。
 いくさ場でいっちょ手合わせ願いたい、ねえ」
孫市
「向こうに行くってことは、あいつ、織田方か・・・・・・。
 気合入れてかないとな」
 
証恵
「憎き織田に天罰を! この地を渡してはならぬ!」
信長
「裁きを受けるのは、うぬらのほうよ
 この地の砦、すべて火の海に沈める
 まずは周囲の砦を攻め、火計の足がかりとする
 海岸の部隊は砦へ砲撃を行え!
 サル、中央の砦へ向かい、火を放て
 他の者は工作部隊を守れ
 うぬらへの、清めの炎、ぞ
 一揆勢を撃滅せよ。徹底的に、な」
 
イベントムービー“業火”
 
孫市
「これ以上抵抗しても無駄死にだ・・・・・・
 信長に、許しを請うべきなんじゃないか?」
証恵
「・・・・・・仕方あるまい」
孫市
「そうと決まれば、送るぜ。ついて来なよ」
慶次
「馬鹿なっ!
 そんな甘いこと、信長が許すはずがあるかっ!
 何としてもあいつらを止めないとな・・・・・・
 止まれ! 信長があんたらを許すはずがない!」
孫市
「そうかもな。だが、今は降伏しか道はないんだ」
慶次
「その道もないって、言ってるんだがね
 まあ、力づくでも止めさせてもらうぜ!
 あんたらの親分は倒した。逃げるなら今のうちだぜ!」
孫市
「意外とやるじゃないか。だが、まだ俺がいるぜ」
慶次
「ほら、このノビてるのを連れてとっとと帰んな」
孫市
「くっ・・・・・・まさに、力づくで止めたか。乱暴なヤツだ
 ・・・・・・慶次、礼を言う。この借りは必ず返すからな」
慶次
「礼は早いぜ。皆を、逃がさなきゃならねぇ」
服部友貞
「退くでないっ! 立ち向かえ!」
光秀
「これ以上無駄な戦いをするのですか・・・・・・
 煽動する僧を倒せば、戦いは止むはずです」
慶次
「まだやろうってのかい
 戦いを煽る馬鹿は、許しちゃおけないな」
信長
「逃がすな! 全ての者を、蹴散らせ」
 
イベントムービー“超A級スナイパーのスーパーアクション”
 
慶次
「さすが、すげぇ腕前だねぇ」
孫市
「どうも。ま、仕留め損なったがね」
慶次
「ふう、あらかた逃げたみたいだな
 随分とみんな、犬死したもんだ
 こんな後味の悪い戦は、勘弁願いたいね」
光秀
「多くの者が、死んでいく・・・・・・
 このような戦、いつまで続くのだ・・・・・・」
信長
「愚か者は、救えぬ、な」
慶次
「これが戦だ、仕方ない・・・・・・だが、悲しいねぇ」
光秀
「わからない・・・・・・他にも、道はあるはずだ」
 
 
2「長篠の戦い」(1575)
 
織田軍は伊勢長島で勝利した。
 
一方、甲斐の武田勝頼は、この間隙を縫って
上洛軍を進発。
 
信長は雌雄を決せんと、迎撃に向かう。
 
両軍は長篠の地で対峙した。
 
「一揆衆じゃ腕がふるえねえが、
 今度は楽しめそうだ。
 派手にやらせてもらうぜぇ!」
 
イベントムービー“幻想を打ち砕け”
 
徳川家康
「なるほど」
光秀
「・・・・・・そのような鉄砲の用い方、
 南蛮人にも聞いたことありません
 それならば必ずや乱世は終わる・・・・・・」
信長
「違うな。人を変えねば、乱世はおろか何も終わらぬ」
慶次
「くあ(あくび)」
信長
「うぬは変わるか。それとも、ただ終わるか
 のう、もののふ? ククク、その気はない、か」
 
信長
「この戦、勝敗のみが問題ではない
 いかにして武田の騎馬軍を火縄で滅すか、だ」
慶次
「勝ち方にこだわって、戦なんてするもんじゃないぜ」
信長
「時代を撃つのだ、もののふよ。わからぬか?
 馬防柵の前には出るな。守りを固めよ
 敵を設楽が原に押し込め! 生かしたままに、だ」
光秀
「これが、世に名高き武田騎馬軍団・・・・・・」
信長
「山県昌景・・・・・・信玄の後継者に恥じぬ、な・・・・・・
 信玄、死して人を遺す、か・・・・・・・さすがよ
 相手が動かぬのなら、こちらが動けばよい」
 
イベントムービー“革命の号砲”
 
信長
「撃て!」
武田軍兵士
「ぐわぁっ」
信長
「さあ変わらぬ者よ。裁きの時ぞ」
 
内藤昌豊
「もはや、ここまでか・・・・・・
 突撃する! 織田軍の柵を踏み破れ!」
信長
「古の名将たちよ、闇に消えよ!」
武田勝頼
「ひるむな! 突撃を続けよ!
 次の弾込めまでに信長の本陣に突っ込むのじゃ!」
幸村
「まだだ、まだ風林火山の旗、朽ちてはおらぬ!
 お館様、見ていてくだされ!」
信長
「捨て身が武器? 救えぬ、な」
武田勝頼
「何故だ、何故打ち破れぬ・・・・・・
 火縄の弾込めの間に、騎馬が届くはず・・・・・・」
信長
「撃ち手が交代することで、連射は可能になる
 一人の猛将はもはや要らぬ。知と数が、全てを制す」
内藤昌豊
「甲斐武者の誇り、決して挫けぬ!」
慶次
「やれやれ、惨い戦だ
 勝負はあったな。後は好きにやらせてもらうぜ
 噂の真田幸村って男の顔、見ておきたいねえ
 死に急ぐなよ、幸村とやら・・・・・・・
 どうやら、間に合ったな
 あんたが真田幸村か。いい男だ、帰んなよ
 こんなくだらん戦で、あんたを死なせたくない」
幸村
「心遣い、痛み入る・・・・・・礼を致す
 この槍、私の武人として最高の礼だ。参られよ!」
慶次
「幸村! ここがおぬしの最高の死場所か!
 真田の力、信玄公の遺志はそうじゃあない、な?
 じゃあな。あんたが戦さ人なら、また会えるだろ」
幸村
「何という、有様・・・・・・。これが、あの武田軍なのか・・・・・・
 お館様、申し訳・・・・・・ございませぬ・・・・・・」
光秀
「信長様。素晴らしき戦振り、感服いたしました
 火縄の力あれば、戦乱も終わりましょう」
信長
「火縄は、人を滅してこそ価値あるもの
 戦乱を終わらせる力など、あるまい」
光秀
「これが・・・・・・戦と呼べるのか・・・・・・」
 
 
3「京洛の舞」
 
織田軍が武田騎馬軍団を打ち破り、長篠の
戦いは織田の完勝に終わった。
 
慶次は変わりゆく戦の姿に身の置き所を失い、
織田家を出奔。
 
ひとり京へ向かった。
 
「戦ってぇのも、
 変わっていくもんだねぇ。
 派手にやらせてもらうぜぇ!」
 
イベントムービー“カブキ千人斬り”
 
慶次
「いいねえ、この雰囲気。な、松風」
カブキ者
「待ちやがれ!
 へっ、忘れたとは言わせねえぜ。
 三年まえのあの日あのとき、俺は・・・・・・」
慶次
「わりぃ、ホンットに忘れた」
カブキ者
「くっそー! 野郎ども、でてきやがれぃ!」
カブキ集団
「オラオラ おうおう やっちめえ」
五右衛門
「アウチ!」
慶次
「ケンカは都の華だ。派手にやろうぜ」
五右衛門
「ケンカだあああ!」
 
慶次
「さあ、誰から勝負するかね?」
五右衛門
「おうおう、俺様の庭で喧嘩たあ
 誰であろうが見逃すわけには、あ、いかねえなあ!」
阿国
「なんやしらんけど、てったいましょか?」
五右衛門
「おう、そいつはありがて・・・・・・うおっ!
 その、なんですか。いや、非常に助かるっス!」
阿国
「ええお天気さんや。ほな、いきましょか?」
 
イベントムービー“本能寺の舞”
 
阿国
「そうどすなあ
 こんなことより、ようでけしまへんけど
 どうどすえ?」
織田軍兵士
「わお! わーっ! ひゅーひゅー」
 
イベントムービー“五右衛門壁破壊”
 
五右衛門
「イけねえのかよッ!
 んなあっ! ・・・・・・ちっ
 お、俺様だって俺様だって
 いーえすッ!!」
 
五右衛門
「うっしゃあ! いっちょやったるぜ!
 男っぷりを見せておかなきゃな!
 おりゃあ! これが俺様の実力よ!」
 
イベントムービー“京都の皆様、私が石川五右衛門です”
 
慶次
「おお、アンタは確か・・・・・・」
五右衛門
「日本一の大泥棒、石川、あ、五右衛門でい」
慶次
「・・・・・・ようよう」
五右衛門
「ウッシャー! 俺様もウれてきたぜえッ!!」
五右衛門
「京でよそ者にでけえツラは、ア、させられねえ
 てめえの腕、試させてもらおうじゃねえか」
慶次
「なんか・・・・・・余計な奴らまで入ってきてないか?
 喧嘩好きはかまわんが・・・・・・
 いくら倒してもきりがねえな、こりゃ
 まずは、余計な奴らが入れないようにするか
 よし、これで邪魔者は入ってこないな
 さあ、喧嘩の続きだ! 派手にやろうぜ!」
五右衛門
「このぐらいは朝飯前ってか?
 その腕を認めて、俺様が相手してやろうじゃねえか
 かかって、ア、きやがれい!」
慶次
「男と男の喧嘩に大名の兵がでしゃばるってのは
 どうも粋じゃねえな
 ひとつ、織田の兵隊さんには退散していただこうか
 おいおい、これは俺の喧嘩だぜ?
 邪魔しないでもらいたいんだがな
 無粋な奴らもあらかた消えたな。気分いいぜ」
阿国
「やぁ。せんどほたえてはんのは、あんたはんかいな」
慶次
「ああ、俺が前田慶次だ。よろしくな、お嬢さん」
阿国
「もう、あきまへんえ。慶次様のお名前騙ったら
 そんなごんたくれは、うちがおしおきしたげます」
慶次
「まいったな、こりゃ・・・・・・」
阿国
「やぁ。ほんまにほんまもんの慶次様やったんや」
慶次
「わかってくれたかい?」
阿国
「すんまへんなあ。ほん、うちはわややし」
慶次
「そんなことないさ。ま、そのへんで見物してな」
五右衛門
「俺様が雑魚扱いかよ! 冗談きついぜ!」
慶次
「まだ暴れ足りないねぇ」
 
 
4「小田原城潜入」(1561)
 
慶次は暫く京に留まったのち、再び旅路に
ついた。
 
噂に聞く軍神・上杉謙信を一目見ようとした
ためである。
 
謙信が北条を討つべく出陣したと聞いた
慶次は、それを追い小田原城へと向かった。
 
「軍神、か。
 ひとつ、お目にかかりに行こうかねぇ。
 派手にやらせてもらうぜぇ!」
 
慶次
「軍神はまだおいでない、と
 手土産に氏政の首でも頂くか!
 軍神・・・・・・? なんだぁ、小僧か・・・・・・」
政宗
「バカめ! 風来坊が何をぬかすか!
 成実、小十郎! 相手をしてやれ!」
慶次
「おいおい、お供は大切にするもんだぜ!
 お守りもなしで大丈夫かい?」
政宗
「バカめ! 戯言を・・・・・・わしひとりで十分だ!」
慶次
「その度胸やよし! 痛くても泣くなよ!
 いいねえ、その格好。
 まあ、俺のほうが随分強かったがな」
政宗
「バカめが! 貴様になど、似たくもないわ!」
慶次
「バカめ! 俺は天下人ではなく、戦さ人だ!
 天下人になるなら、戦ばっかりしてるんじゃないぜ」
政宗
「・・・・・・ふん。言われるまでも、ないわ」
半蔵
「主命により・・・・・・誅す」
慶次
「暗いねえ。楽しくやろうぜ、影の大将!
 とうとう天守閣まで来ちまったか・・・・・・
 軍神には、いつお目にかかれるのかねえ」
 
イベントムービー“武士の鑑”
 
慶次
「あんたが謙信・・・・・・ならば
 手合わせ願いたい!
 なぜ、北条を弔う?」
謙信
「・・・・・・ひとたび死すれば敵も仏。仏は弔うが道理」
慶次
「戦では修羅、終われば仁者・・・・・・それが上杉謙信か」
謙信
「・・・・・・それ以外の生き方は知らぬ」
慶次
「粋だねぇ。くーっ、いいな、あんた。惚れたぜ
 どうだい? 俺をあんたのとこに置いてはくれないか?」
 
実機エンディング前田慶次“戦国、一炊の夢”
 
慶次
「召抱えてもらったはいいが、
 戦国が終わってこんな暇になるとはなあ。
 粋ちゃ粋だが・・・・・・ふっ。
 戦がないんじゃ、華がねえ・・・・・・。
 これで、良かった・・・・・・んだよな?
 ま、これからも楽しくやるかねえ」
 
 
5「川中島腕試し」
 
仕官を申し出た慶次に、上杉謙信はひとつの
条件を出した。
 
上杉軍と仕合し、これに打ち勝てというので
ある。
 
いくさ人たるもの仕合の申し出を前に退けぬ
と慶次は腕試しの場、川中島へと向かった。
 
「おお~、晴れ舞台ってか。
 が、手加減はできねぇぜ。
 ド派手にやらせてもらおうかあ!」
 
“小便は済ませたか? 神様にお祈りは?
 部屋の隅でガタガタ震えて命乞いする心の準備はOK?“
 
謙信
「貴様が何人か・・・・・・
 はーっ
 それを見極める!」
慶次
「勝ち目はねえ・・・・・・だが
 それでこそ面白い! これぞ戦の華よ!」
 
慶次
「刮目しなっ! 前田慶次、一世一代の大傾きよ!」
孫市
「男を助けるってのは本意じゃないがぁ・・・・・・
 助けてやるよ、慶次」
慶次
「ありがたいが、これは俺の戦だ。お引取り願おうか」
謙信
「待て・・・・・・家臣を率いるも武士の器
 貴様を信じる者を、守ってみせよ」
孫市
「慶次、悪いな。獲物、頂いたぜ」
慶次
「下手な鉄砲も数撃ちゃ、ってやつかい」
孫市
「違うな、『百発百中』ってやつだ
 慶次、真田幸村もここに向かってる
 それまでに、善光寺の敵を始末しておくか」
幸村
「慶次殿! 長篠での御恩、ここでお返し致す!」
慶次
「相変わらずの槍さばき、恐れ入るねえ
 いつか、お手合わせ願いたいもんだ」
幸村
「ふふ・・・・・・これが終われば、喜んでお相手しますよ」
阿国
「慶次様~。うちもお手伝いします~」
慶次
「よく来てくれたねぇ。お供も御苦労」
五右衛門
「お供じゃねえ! 伴侶って呼べよ!」
阿国
「慶次様、うち、慶次様のお役に立てました!」
五右衛門
「敵将、ア、討ち取ったりーっ!」
阿国
「慶次様~。どこどす~?」
慶次
「おいおい、すっかり敵に囲まれてるぜ
 そこで、ジッとしててくれよ」
五右衛門
「慶次! 抜け駆けは、ア、許さねェ!」
慶次
「阿国さんよ、助けに来たぜ」
阿国
「慶次様~、おおきに~
 ふふ。そんなうちのことが大事なんや・・・・・・」
政宗
「この程度の敵に苦戦しおって、バカめ!」
慶次
「お、相変わらず元気のいい坊主だねえ」
政宗
「慶次、こんな雑魚も倒せぬのか、バカめ!」
謙信
「見事な戦だ・・・・・・慶次!
 この謙信自ら、貴様を見極める!」
慶次
「いよいよ、真打登場ってわけかい
 こっちも、本気でいかせてもらうぜ!」
謙信
「来たか・・・・・・」
慶次
「謙信殿! 武士として、戦さ人として、勝負!」
謙信
「だが、まだ終わらぬぞ・・・・・・」
慶次
「前田慶次、一世一代の大傾きで御座いました
 お後がよろしいようで」
 
エンディング前田慶次“天に愛されし者”
 
謙信
「っ・・・・・・強い」
慶次
「だろ。俺を召抱える気になったか?」
謙信
「違う」
慶次
「へっ。イカれた連中さ。
 頼んでもねえのに、
 何の得にもならんことに首つっこんできやがる」
謙信
「オン・ベイシラマンダヤ・ソワカ・・・・・・」
慶次
「お、おい!
 どこ行くんだよ!?
 ・・・・・・はあ。
 ま、俺にはあいつらがお似合いってか」
五右衛門
「お、おろ?
 ・・・・・・だあっ、いててて・・・・・・」
阿国
「まあ。どないしはったん?」
慶次
「はーっははははは!
 華は戦ばかりじゃ、ないねえ」


お銀氏提供

戦国無双[武将]完全攻略