1「長篠撤退戦」1575
ムービー“オープニング 喪失”
織田軍兵士
「撃て!」
幸村
「次の・・・発射までに・・・逃げねば・・・」
織田軍兵士
「撃て! 撃て!」
慶次
「俺は織田家武将・前田慶次!
が、たった今能書きをなくした、ただの戦さ人だ
あんた、名は?」
幸村
「真田・・・幸村・・・」
慶次
「生き残ろうぜ、幸村!」
天正3年(1575)、武田信玄の死後、
その跡をついだ勝頼は
父の遺志を果たさんと上洛を強行。
これに対して魔王・織田信長は、
この機に武田を滅ぼさんと、
長篠で待ち構えた。
勝頼は、織田軍に対し、突撃を敢行。
だが武田軍を待ち受けていたのは
三千丁の鉄砲だった。
鉄砲三段の一斉射撃の前に、
戦国最強の武田騎馬軍団は
なすすべもなく壊滅していった。
この日、武士の時代は終わった。
そこには武田の猛将、
真田幸村の姿もあった。
「誇りをなくした戦場で
まだ、私は・・・槍を握る
第一話、長篠撤退戦
我が槍よ、貫き通せ!」
2「小田原城攻略戦」1590
ムービー“本能寺の変”
ナレーション
「天正十年六月 京、本能寺
織田信長は、家臣・明智光秀の謀叛に遭い
紅蓮の炎に消えた」
真田幸村は長篠の地獄を脱した。
やがて武田は滅び、
ほどなく織田信長も本能寺に散った。
数年後・・・天下は豊臣秀吉の手に移った。
奥州の王・伊達政宗も秀吉に屈し、
抗するは小田原の北条氏のみとなる。
秀吉は天下一統を果たすべく北条討伐を決意。
全国の大名を率い、圧倒的な物量で東西から、
小田原に攻め寄せた。
武士として生きる意味を失った幸村はこの時、
西側からの攻撃軍の中にあった。
「義、そして友情
私はすがるように槍を握る
第二話、小田原城攻略戦
我が槍よ、貫き通せ!」
ムービー“友情の誓い”
幸村
『武士の時代は終わった 義は死んだ
私は大事なものを失った
今、数が天下を制そうとしている
だが、慶次殿は言った
私の心の中で大事なものは生きていると・・・
いったい、それは・・・』
三成
「だが、もう天下に手が届こうとしている・・・
その先は・・・どうなるのだ?」
兼続
「数がすべてだと思うから、先がない」
三成
「答えがあるなら聞こう」
幸村
「義
・・・ではないでしょうか?」
『何を言っているのだ、私は』
三成
「義?」
兼続
「人の心にある大事なものを守りたいという気持ちだ
大一大万大吉という字がある
一人が皆のため、皆が一人のために尽くせば、
天下は幸せになるという」
幸村
『私が貫きたいのは・・・「義」なのか』
三成
「信じられんな」
兼続
「試してみぬか?
直江兼続」
幸村
『だが、彼らは義を心から信じている』
「真田幸村」
三成
「・・・石田三成
・・・知遇を得て、嬉しく思う」
幸村
『私は彼らとの友情を貫いていこう』
3「三成救出戦」1599
小田原に拠った北条氏は、
豊臣秀吉の物量作戦の前にあえなく散った。
だが、利に従った諸侯たちは、
秀吉が世を去ると、
今度は実力者・徳川家康へとなびく。
真田幸村の友・石田三成は、
豊臣の世を守る義に生きようと、
天下をうかがう家康と対立。
家康は、福島正則ら反三成勢力を煽動し、
三成を討つべく決起させる。
これにより三成は、京で孤立。
幸村は友を救うべく槍を取るのだった。
「失うわけにはいかない
私はこの友情のため、槍を握る
第三話、三成救出戦
我が槍よ、貫き通せ!」
ムービー“それぞれの生き方”
三成
「先は・・・気を悪くさせた」
幸村
「いえ・・・」
三成
「俺は人を不快にさせるようだ
それが大事にしたい人であってもだ」
幸村
「そんなことは・・・」
三成
「ただ・・・見ていられなかった
俺が死んだら俺との友情に生きると言ったお前は
どうなるのだろうと・・・」
慶次
「難儀だねぇ、あの御仁も
あんたも
生きるべくして、生きるがいいのさ」
幸村
「誰もが慶次殿にはなれません」
慶次
「道理だ
また合おう」
4「上田城防衛戦」1600
真田幸村らの活躍により、
石田三成は虎口を脱した。
だが徳川家康と三成の対立は激化し、
三成は、親友・直江兼続らと
家康打倒の兵を挙げる。
これを受け、幸村も三成率いる西軍につく。
そして家康の子・秀忠の進軍を阻むべく、
父・昌幸と上田城で準備を進めた。
「勝つ!
友情守るため、我が槍ふるわん
第四話、上田城防衛戦
我が槍よ、貫き通せ!」
5「大坂の陣」1615
真田幸村は、秀忠率いる大軍を撃退した。
だが、関ヶ原の合戦は西軍の敗北に終わり、
三成は没して、幸村は友情とすべてを失う。
数年後、家康は徳川の世を盤石にすべく、
大坂城の豊臣家を滅ぼさんと軍を興す。
天下の帰趨が定まりつつある中、
幸村は己が義と友情を貫くことを決意。
圧倒的劣勢の大坂城に入り、
あくまで徳川の天下に抗おうとする。
一方、幸村の友・直江兼続は
主家を守るべく、かつての理想を捨て、
徳川方の陣中にあった。
「友を失って
私はまだ、この槍を握っている・・・
第五話、大坂の陣
我が信念、貫き通さん!」
ムービー“エンディング 信念の槍”
兼続
「慶次! 幸村!」
幸村
「ありがとう、慶次殿
あなたの教えがなければ
殺してしまうところだった・・・
心の中の大事なものを」
慶次
「そうかい?
確かに受け取ったぜ」
ムービー“クレジット1”
外伝「関ヶ原の戦い」1600
天下人・秀吉の没後、天下を狙う徳川家康と、
豊臣の世を守ろうとする石田三成が対立。
やがて天下を賭けて激突する。
いわゆる関ヶ原の合戦である。
真田幸村は上田で家康の子・
秀忠率いる大軍を神速の軍略で撃破すると、
友・三成に味方すべく関ヶ原へと急行した。
「我が闘志、我が信念はずっと
この槍とともにあったのだ
外伝、関ヶ原の戦い
我が信念、貫き通さん!」
ムービー“クレジット2”
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